ドラマ「相棒」小野田官房長を辿るブログ

ドラマ「相棒」の登場人物で特に好きなのが小野田官房長。その小野田官房長登場回を全部辿ってみます。

シーズン12最終話「プロテクト」

2010年7月の官房長殉職から4年半。相棒も甲斐亨(カイト)に代わりましたが、官房長がストーリーのキーパーソンになります。新規に撮影されたシーンはないようなので、「出演」ではないようです。

 

闇社会の大物・御影康次郎の死刑が確定し、決め手は、彼の三男・智三の証言でした。出所したばかりの長男・真一と弁護士の次男・悠二は、父親を裏切った智三が許せず探そうとしますが、どうしても見つかりません。悠二は、警察がアメリカの「証人保護プログラム」に似たやり方で、智三を別人にして復讐から守ろうとしていて、さらに、それを主導したのが、小野田官房長ではないかと推測します。
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出勤してきたカイトが新聞紙を手にしています。そこには、故小野田官房長による一億円の使途不明金事件の記事が。

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カイト「こんな大金、何に使ったんでしょうねえ」

右京さん「さあ、皆目見当もつきません。しかし・・・」

カイト「しかし?」

右京さん「もし、官房長が1億円を使ったのだとしたら、間違いなく必要なことに使ったのだと思いますよ」

 

一方、康次郎は、真相を突き止めるために、同じ拘置所内で拘留中の瀬戸内米蔵接触します。官房長と「昵懇」だったと知ってのこと。

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瀬戸内から真相を聞き出すのが不可能と考えた康次郎は、真一に指示して刑務官家族を人質にし、瀬戸内を脅します。瀬戸内は特命係に協力を依頼します。

依頼を受けた右京さんは、朝の4時かかわらず、カイトと米沢さんを呼び出します。瀬戸内によれば、10年前に官房長から依頼を受けたとのこと。康次郎を罪に問うために智三に証言させ、智三の身を守るために、まだ日本にはない「証人保護プログラム」を強引に実施し、智三を別人にしてしまう、というものです。ここでも、「不可能を可能にする」ために瀬戸内を利用したのでした。一億円の使途不明金はこのために使われたようです。

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通常のやり方で智三を別人にするのは不可能。そこで、右京さんは推理を働かせ、「戸籍の電子化作業ミス」を装って智三に別人の戸籍を与える方法に思い至り、かつ官房長に協力した者という条件から、官房長のいとこにたどり着きます。

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彼は戸籍改ざんを認めます。さらに、「公顕」は本当は「キミアキ」と読むことを明かします。官房長殉職から4年半にしてこの事実。これ、必要だったんでしょうか(笑)?

 

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生存時から、「日本版FBI」とか、警察庁から警察省への格上げなどを画策し、シーズン4「閣下の城」での北条の釈放、シーズン9「亡霊」での死刑囚本多篤人の極秘釈放など、「使えるものは親でも使っ」て不可能を可能にしてきた官房長。今回は御影康次郎を死刑に追いやるため、「証人保護プログラム」を超法規的に実行。官房長らしさが存分に描かれた回でした。

 

シーズン9「亡霊」、そして今回、「生存時の官房長」が仕掛けたことが現在の事件につながる、という形での官房長が登場しました。相棒が冠城亘になって以降は、官房長の登場はありませんが、今後、こうした形での登場に期待したいところです。